超高分子量ポリエチレンとPTFEの違いについて
超高分子量ポリエチレンとPTFEとの違いについてお問い合わせを頂くので簡単に解説します。
お問い合わせに対する返答は
「よく滑るけど耐久性はそれほどないのがPTFE、PTFEよりは滑らないけど耐久性が高いのは超高分子量ポリエチレン」
と簡単にご説明させていただいていますが、もう少し詳しく解説していきます。
<超高分子量ポリエチレン>
・摩擦係数が非常に低い材料で、よく滑るPTFEに匹敵します。摩擦係数 0.11~0.17です。
・耐摩耗性においてPTFE・ナイロン系樹脂よりも優れた素材です。
・非吸水性・非吸湿性にすぐれています。
・製造方法は粉末を圧縮成形して切削して、型抜きを行います。
・よく使用される用途はワッシャー、レール、歯車等
<PTFE(フッ素樹脂)>
・多くの材質の中で、最も低い摩擦係数です。摩擦係数0.04~0.1
・耐摩耗性においてナイロン系樹脂よりも優れていますが、超高分子量ポリエチレンには劣る素材です。
・非吸水性・非吸湿性にすぐれています。
・製造方法は粉末を圧縮成形して切削して、型抜きを行います。
・よく使用される用途はパッキン、ノズル、チューブ
皆さん気になるのは摩擦係数だと思いますので、よく耳にする他の素材の摩擦係数も並べてみたいと思います。
PTFE 0.04~0,1
超高分子量ポリエチレン 0.11~0.17
ナイロン 0.2
アクリル・ABS 0.38
塩化ビニール(PVC) 0.45
※記載の数値は一般的な数値です。計測方法によって差がでます、参考程度とお考えください。
<PTFEの純度について>
※弊社の見解です
マウスソールの場合、PTFEに他の素材を混ぜることは摺動性の低下(滑りにくくなる)、製造工程上の問題・価格の高騰が考えられるため採用いたしません。
100%PTFEの次に摺動性が良好な素材を別製品としてGACxxUHSLという型番で超高分子量ポリエチレンを採用しています。